地域医療臨床実習(琉球大学医学部医学科)

 

 

地域医療臨床実習

当院「ゆずりは訪問診療所」では、琉球大学医学部と実習委託協定を結び、琉球大学医学部医学科の学生の臨床実習(地域医療臨床実習)を行っております。

今年に入り、現時点で14名の医学生を受け入れており、臨床教育の現場においても一役貢献できているのではないかと考えています。

 

 

 

研修受け入れの想い

先日も、当院へ実習生が訪問診療を同行見学いたしました。

同行見学では、当院の在宅医とともに患者様のご自宅に赴き、在宅における診療や患者・家族との接し方について見学しながら、日本の医療の現状や県内の現状等についてレクチャーを行っています。
近年、日本では在宅医療の必要性が叫ばれていますが、特に県内ではその普及に課題があります。

こうした現状から、医学生への臨床教育はもちろんですが、在宅医療のあり方や必要性を伝え、医学生の力で私たちの在宅医療への想いを普及してもらいたいと考えています。

 

 

 

 

研修を終えた医学生の声

実習生が訪問診療に同行見学をしましたので、感想等を紹介させて頂きます。

 

患者さんの家族や医師以外の多職種と密に連携して、関わる全てのスタッフが治療面だけでなく生活面でも患者さんの希望に沿う為に何が出来るのかを第一に考え、行動していた姿が心に残っている。

 

実習1日間で、沢山の患者さんの自宅を訪問したが、どの患者さんも嬉しそうにしていたのがとても印象的だった。←この学生さんが実習した日は、定期診療に加えて緊急往診も複数あったので通常に比べると長い時間の同行となりました。

 

今回の実習で見た、患者さんや家族とのコミュニケーションの取り方や多職種連携の大切さなどを、今後の実習や将来医師になってからも意識していきたい。

 

以前に別医療機関で訪問診療を見学した事があるが、その際は医師・看護師・ドライバーの3人体制であり、それが標準だと思っていたので、医師が1人で診療を行っていることに驚いた。←必要な時には看護師が同行する場合もあるが、殆どの処置は医師で行えるため、当法人では基本的に医師が1人で診療に伺っています。

 

同行した医師より、「外来の延長・入院治療の代替・看取り・患者転帰の調整等の役割」が在宅医療にはあると教わったことで、国が掲げる地域包括システムの実現に向けて、在宅医療の役割を病院勤務医が理解していることが必要だと感じた。
将来、自分の患者さんを受け持つようになった時に、退院した先のケアまで考えられるような医師になりたい。

 

ケアマネージャー等、日頃の実習では関わりの少ない職種の方々との連携を目にすることが出来たのも良い経験となった。

 

訪問診療の実習に参加するにあたり、患者本人と医師の関係性に注目して臨んだ。教育現場においても、患者本人との信頼関係が大事であることは常々強調されているが、そこでは患者の周囲の方々との信頼関係はあまり重要視されていなかったように感じていたので、今回の実習を通して、忘れていた大切なことを思い出させて頂き感謝している。

 

在宅医療の重要性は高齢化が進むにつれて高まっていくものであり、日本の何処で医療者として働くにせよ選択肢の一つとして考えねばならないという点から、私のように入学当初から地域医療を志している学生だけではなく、興味の無い学生でも訪問診療について学ぶべきだと、今回の実習に参加して強く感じた。

 

などのご意見・ご感想をいただきました。

 

 

 

 

研修を終えた皆様へ

今回の実習に参加した学生さん達も、医師や介護職の方々とのお話しを通して、様々なことを感じて頂けたと思います。今後医師として活躍される学生の皆さんが、在宅医療普及への一筋の光明になって頂ければ幸いです。

 

 

 

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